【実録】坪単価60.7万円で高性能住宅を建てた費用の内訳
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高性能な家を建てると、坪単価は80万円、90万円になるのが当たり前だと思っていませんか。
長期優良住宅、耐震等級3、高気密・高断熱。性能にこだわるほど費用は膨らむというのが、一般的なイメージです。実際、ハウスメーカーの担当者からもそう説明されることが多いはずです。
この記事は、注文住宅を検討中で、「安い坪単価だと性能が心配」「総額がいくらになるか見えない」と感じている方に向けて、我が家の実額をもとに書いています。
「書かれた金額だけで、住める」と思っていませんか?
(登場人物は架空です。金額は、我が家の数字をもとにした例です)

坪単価が安かったので契約しました! 建物は約1,932万円のはず…

その金額で住めると思っていませんか? 付帯工事、外構、諸経費が加わって、実際は約2,436万円になりました。

約500万円も…! しかも、見積もりの金額は税別で、照明やカーテンも別料金でした…。

契約書の金額だけでは、住めないことがあります。何が含まれているかと、税込か税別かを、先に確認しましょう。

そもそもなぜ35歳で注文住宅を建てると決めたのかは、こちらにまとめています。

こうした失敗を避けるために、この記事では、我が家の実額を、隠さずに公開します。
結論からお伝えします。性能と費用は、条件次第で両立できます。私が建てた家は、坪単価60.7万円(付帯工事込み)で、耐震等級3や気密性(C値0.52)といった高性能仕様を実現しました。この記事では、土地を除いた家づくりの費用、約2,523万円の内訳をすべて公開します。
なお、我が家が家を建てたのは、約8年前です。この記事の金額は、当時の実額で、いまは資材価格や人件費が上がっているため、同じ家を建てると、金額は高くなっている可能性があります。金額そのものより、「何が含まれているか」「どう確認するか」という考え方を、参考にしてください。

坪単価が安いと、性能を落としているんじゃないかと不安になります。

安さの理由が分かれば不安はなくなります。うちの実額を全部お見せしますね。
家づくりの費用 約2,523万円の内訳(土地は別枠)

まずは、費用の全体像です。建物・外構・諸経費・太陽光に加えて、土地も別枠で、隠さずすべて公開します。
家づくりの費用の内訳(土地を除く・約8年前の実額・税込)
この記事の中心は、建物の坪単価と性能です。そこで、まず土地を除いた、家づくりの費用から見ていきます。土地は、別枠として、次の節に書きました。内訳の中心は、建物の2,150万円です。これは、建物本体(約1,932万円)と、申請・調査・仮設などの付帯工事費(約218万円)を合わせた金額で、くわしくは「建物代」の節で説明します。
住宅ローンは3,300万円で組み、差額の123万円は初期貯蓄300万円の中から現金で充てました。総額を把握したうえで、いくらを借りて、いくらを現金で出すかを先に決めていたことが、資金計画のブレを防いでくれました。
このうち、建物の本体工事以外にかかったお金(付帯工事・外構・諸経費・太陽光)の内訳は、こちらにまとめています。

土地代900万円(50坪・駅前徒歩5分)
土地は50坪、駅から徒歩5分の立地で900万円でした。分譲区画の最後の1区画だったようで、売り出し価格の1,080万円から、180万円の値引きをしてもらえました。いつも同じようにいくとは限りませんが、気になる土地は、価格の相談をしてみる価値があります。
ただし、土地選びで見落としたことがあります。防火の規制です。我が家の土地は、防火の規制がある区域の端にあり、お向かいは、防火仕様にする必要のないエリアでした。そのため、窓(網入りガラス)とサッシを防火仕様にし、付帯工事の省令準耐火仕様も必須で、合わせて約137.2万円(税込)の追加になりました。土地を選ぶときは、価格や立地だけでなく、防火の規制も、確認しておくと安心です。
建物代2,150万円(木造・延べ床約35.4坪)
建物代は2,150万円で、高気密・高断熱の仕様がすべて含まれています。建物は延べ床約35.4坪(117.01㎡)の木造で、間取りは4SLDK+Fです。Fは、2階に上がったところにあるファミリースペースで、リビングとしても使えます。
我が家は、ローコスト住宅で建てました。ただし、家の安全性を大切にしながら、ある程度の要望も聞いてもらえそうだと感じた、設計事務所を母体とする会社にお願いしました。当初の建物本体工事は1,391.8万円(税込)で、坪単価にすると約39万円でした(延べ床は最終と同じ約35.4坪です)。そこから、必要な部分のグレードを上げていく作業は、前向きで、すごく楽しかったです。最初からミドルクラス以上の家でスタートしていたら、お金の関係で、グレードを下げることになっていたかもしれません。最終的な建物本体は約1,932万円(約540万円の増額)になりましたが、結果は、大成功だったと思っています。
建物代2,150万円のうち、建物本体は約1,932万円、付帯工事費は約218万円(税込)です。付帯工事費の内訳(申請・調査/工事/会社の経費)は、別の記事で、全項目の金額つきで公開しています。

坪単価は「どこまで含めるか」で変わる
みなさんが見ている坪単価には、付帯工事や外構まで含まれていますか?
坪単価は、建物の金額を延べ床面積(各階の床面積の合計)で割った数字です。何を含めるかで、同じ家でも数字が変わります。我が家の場合は、次のとおりです。
坪単価は、どこまでを含めるかで変わります(延べ床面積で計算)
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付帯工事費の約218万円を除いた、建物本体だけで計算すると、坪単価は約54.6万円(約1,932万円 ÷ 約35.4坪)です。この記事では、実際に払った金額に近い、付帯工事込みの60.7万円を使っています。
会社によっては、付帯工事を「本体工事」とは別料金にしていることもあります。同じ坪単価でも、含まれる範囲が違えば、実際に払う総額は変わるので、比較するときは、何が含まれているかを必ず確認してください。見積書や広告の金額は税別で書かれていることも多いので、税込か税別かも確認が必要です(この記事の金額は、すべて税込です)。施工面積で計算した場合の違いなどは、記事の最後の「よくある質問」で説明しています。

坪単価って、会社によって含まれるものが違うんですね。

そうなんです。だから見積書を見るときは、何が含まれているかを必ず確認してくださいね。
当初の本体工事から、約540万円のグレードアップ
ここまでの金額は、すべて最終の金額です。当初の本体工事は1,391.8万円(税込)で、そこから約540万円のグレードアップをしました。当初から最終までの流れは、次のとおりです。
建物本体工事の、当初から最終まで
当初
1,391.8万円
約39万円/坪
グレードアップ
約542.6万円
主な項目
ほか
約86.6万円
サッシ防火・バルコニー・収納など
値引き
約89.1万円
オプション
最終
約1,932万円
約54.6万円/坪
「ほか」は、最終の金額との差額から計算した概算です
グレードアップした全項目と、金額の内訳は、別の記事にまとめました。

暮らし全体の費用で判断したこと
家の費用は、建物だけで決まりません。我が家が、暮らし全体の費用から考えて選んだ、土地と太陽光の話です。
駅前立地を選び、暮らし全体の費用から逆算する
土地は、駅から離れると、半額くらいのところもありました。でも、離れた土地だと、車での移動が必須になりますし、子どもの送迎も必要になります。正直、移動が面倒です。何かあったときに売却するのも、難しそうでした。なので、高めでも駅前徒歩5分の土地を選んで、車の経費を削りました。転居後も軽自動車1台で十分に暮らせていて、必要なときはレンタカーを借りています。それが可能なのは、日常に必要な場所が、歩いて行ける範囲にそろっているからです(保育園まで徒歩2分、駅・コンビニまで5分、職場・図書館まで7分、小中学校・スーパーまで10分)。住まいづくりは建物単体ではなく、暮らし全体で費用を考えることが大切だと感じています。
太陽光は「補助金後」の実質負担で判断する
太陽光発電の87万円という金額は、補助金を受けたあとの実質負担です。付けた理由は、災害時にも使えることと、当時は設置費用が売電でまかなえる見込みだったことです。とはいえ、「実際にどれくらい発電して、いくら売電できるんだろう?」と、導入前は不安でした。結果は、安く導入できたうえに、想定以上に発電できていて、ほっとしています。FIT期間10年で年間約11万円の売電収入があります。当初の計算では、発電した分をすべて売電した場合で、7年半ほどで元が取れる見込みでした。実際は自家消費している分もあって、単純には比べられませんが、あまり気にせず、使いたいときに使っています。
さらに、くわしく知りたい方へ
性能の中身や間取り、暮らして分かった反省点は、こちらにまとめています。

売るときの不安や、ローンの残りより売却額が低いときの備えは、こちらにまとめています。

注文住宅の費用に関するよくある質問
ここからは、費用についてよく寄せられる質問をまとめました。仕様や地域によって条件は変わるため、判断の参考としてご覧ください。
坪単価は延べ床面積と施工面積のどちらで計算するか
ここを誤解している方が少なくありません。坪単価は「延べ床面積(各階の合計)」で計算する場合と、「施工面積(ベランダやポーチなど、延べ床面積に含まれない部分も加えた面積)」で計算する場合があり、同じ建物でも数字が変わります。施工面積で計算すると、面積が広くなる分、坪単価は安く見えがちです。一般的には延べ床面積で計算するほうが実態に近く、この記事の60.7万円も延べ床面積での数字です。見積もりを比較するときは、どちらの面積で計算された坪単価なのか、必ず確認してください。
変動金利ローンで組む場合、総額はいくらまで抑えるべきか
金融機関の審査上の上限ではなく、片方の収入だけでも返せる金額を目安にしています。総額を決める前に、まず無理のない返済額から逆算することをおすすめします。
建築会社選びで失敗しないコツは
坪単価の安さだけで選ばず、その金額に何が含まれているかを必ず確認してください。同じ坪単価でも、標準仕様の範囲は会社によって大きく異なります。
まとめ|性能と費用は両立できる
ここまでの内容を振り返ります。土地を除く家づくりの費用は、約2,523万円。建物の坪単価は、付帯工事込みで60.7万円でした。ポイントは、坪単価の数字だけでなく、何が含まれているかと、総額で判断することです。当初の本体工事(約39万円/坪)から、必要な部分のグレードを上げていく作業は、前向きで、すごく楽しかったです。グレードアップの全項目や、性能の中身、暮らして分かった反省点は、別の記事にまとめています。
性能を妥協しなくても、総額は工夫次第で抑えられます。
この家を建てるために組んだ3,300万円の住宅ローンと、8年間の家計管理については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

新居の費用をまかなうための土台になったのは、固定費の見直しでした。保険や通信費など、我慢せずに削れる固定費の見直し方はこちらにまとめています。

このブログでは「家計見える化パパ」として、注文住宅の費用や家計管理、資産形成について実体験をもとに発信していきます。「家計の一歩」から始めて、いずれは住まいや教育、働き方まで含めた人生設計全体を考えるブログに育てていくつもりです。次回もあわせてご覧ください。

